読書ログ「IA/UXプラクティス モバイル情報アーキテクチャとUXデザイン」

  • スマートフォンのアプリやwebのIA(情報設計)、UX(ユーザーエクスペリエンス)の手法や考え方が、わかりやすく書かれていてIAやUXデザインをあまり知らないという方でも比較的わかりやすい本だと思います。
    サイト構造からプロトタイプの作成方法やカスタマージャーニーマップの作成など手法が多く掲載されていて実践にすぐに活かせる内容が豊富です。
    ただ、どの書籍にしても同じですが大事なのは『手法』ではなく『考え方』で手法を使うのが上手くいっても結果がでなければ意味がありません。
    何が課題になっているのか、何がわからなくて、どんな情報が必要なのかを判断したうえで適切な手法を参考に、そのまま使用するのではなくアレンジは必要です。こうした点を意識しながら読むと実際に活用する際に良いのかと思います。
    以下はピックアップした内容になります。

    サイトストラクチャをユーザーの行動を考慮し設計する

    web制作をする際に必ずと言っていいほど作成するサイトストラクチャ。
    ほとんどの方が似たような情報を集めて親子関係を作りいわゆるツリー構造を作ります。
    ユーザーはサイト構造は意識していなく、目的を達成するために必要な情報を探していきます。
    スマートフォンでは特に画面領域が狭く一場面に表示される情報が少なくなります。ユーザーにとって、どんな情報が重要なのか選定してレイアウトを決めないとユーザビリティが悪くなる事もあります。
    このあたりが本書に書いてあり参考になると思います。

    スマートフォンが使用される状況を理解する

    スマートフォンはこれまでのPCのwebデザインとは利用状況が大きく異なります。
    どこでも、場所をほとんど問わず利用出来るデバイスです。
    時には太陽光の下で眩しい環境の下でよく利用されるかもしれないですし、逆に光の少ない場所で、よく利用されるかもしれません。通勤中の電車の中、バスの中、色んな環境で利用されます。
    利用状況を考え情報設計する事が大事です。
    例えば通勤中など、ちょっとした隙間時間に見る様なサービスであれば情報の階層を深くすると目的の情報にたどり着くまでに時間がかかってしまい、諦めて離脱します。

    カスタマージャーニーマップの利用是非

    何でもかんでもカスタマージャーニーマップを作成すれば良いかというとそうでもなく、最初の方に書いた様に使いどころと、何の情報が必要で何がわからないのかを、まずは整理して利用する。
    本書でさらっと書いてあったのですがカスタマージャーニーマップ作成に向いている商材は購入に至るまでの検討が比較的ながいもの。
    例えば家や、車や保険など。
    確かに購入に至るまでのプロセスが多いと情報が整理しづらいのでこういったものが向いているのかなと思います。
    逆に向かないものは日用品や消耗品など。これは確かに作る必要もないかなと。

    所感

    総じてスマートフォンだけに言われることではないですが、「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「どの様に」「なぜ」と5w1hを考慮して情報設計する必要があります。
    それをわかりやすく可視化したものがカスタマージャーニーマップであるのかと思います。
    本書をそれを考慮して最適な情報設計をしましょうというのが、わかりやすくまとめてある本だと思います。

    amazon:IA/UXプラクティス モバイル情報アーキテクチャとUXデザイン

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