読書ログ 「ファスト&スロー(上)」

  • ファスト&スロー

    画像引用:amazon

    本の概要

    本書のタイトルは人間の判断や思考には直感で判断する脳の働きと論理的に判断する脳の働きが存在し直感的な判断を「早い思考」、論理的に考える判断を「遅い思考」という事でファスト&スローと付けられている。
    翻訳書であるので、若干何度か読み返さないとわかりづらいところもあります。

    読書からの考察

    単純接触効果

    本書でも挙げられていますが、この効果はストックビジネスモデルでも行動観察の分野でも良く見る効果です。
    ストックビジネスモデルでは一度で仕事を完了し人と会う機会をなくすのではなく、何かしら何度も接触できるような設計をしておく事で単純接触効果を生みやすくします。
    ファスト&スローでは単純接触効果がどの状況で働きやすくなるかが記載されていて、まったく意識せずに見ているときのほうが、刺激としては強いと書かれています。つまり直感の脳の動きに働きかける事が単純接触効果を得られやすくなるということだと思います。

    フレーミング効果

    同じ情報でも、提示の仕方がちがうだけで、ちがう感情をかき立てることが多い。
    同じことを言っているにもかかわらず、「手術一カ月後の生存率は九〇%です」のほうが「手術一カ月後の死亡率は一〇%です」より心強く感じる。
    同様に、冷凍肉に「九〇%無脂肪」と表示してあったら、「脂肪含有率一〇%」よりダイエットによさそうに感じる。両者が同じ意味なのに、たいていの人は表示されている通りにしか見ない。「見たものがすべて」 。情報は主観に委ねられる。

    アンカリング効果

    たとえば「ガンジーは亡くなったとき一一四歳以上だったか」と質問されたら、「ガンジーは亡くなったとき三五歳以上だったか」と訊かれたときよりも、はるかに高い年齢を答えることになる。
    最初に何らかの数字が掲示されると、無意識に数字に引っ張られて、その近似の数字を答えてしまう効果。

    所感

    人の意思決定はよく物事を考えた上で判断されそうですが、実は直感で無意識に意思決定されている事が多くあると思わされる本でした。
    この効果を上手に利用する事でデザインはもちろんマーケティングやサービスデザインにも応用できるのではないかと思いました。

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