デザインの作り方

  • デザインツールで一般的なphotoshopで「こう使ったら、こんな表現できるよ!」とか「CSSだけでこんな事ができるよ」などの記事は多くあるのですが、そもそもデザインってどうやって作るのといった情報はあまりないと思ったので自分なりのビジュアルデザインのプロセスをまとめました。webデザインでも紙などのグラフィックデザインでも、どちらでも共通したプロセスです。

    1.本当の問題は何か問いを立てる

    いきなり見た目を作る話はしません。
    ほとんどが、いきなり「どんな感じのデザインにしますか?」
    「シンプルでやわらかい感じとかが良いです」
    などいわゆる見た目のトーン&マナーなどスタイリングのお話しから入って、それ通りに作って終わるという事が多いです。

    勿論、予算やスケジュールの面からそういったアプローチをする事もあると思いますが、それでは狙った効果はでないです。
    なぜなら、デザインで効果を出すためには目的を知って、その目的を果たすためにどういう風に目的を果たすか戦略を立て、その戦略を見た目のデザインに落とし込まないといけないからです。
    デザインを作る際に目的や戦略のお話をしましたか?見た目のデザインの話だけでは効果はでません。

    デザインの専門家として、まずやるべき事はお客様が言っている問題は本当に問題なのかを問いを立てること。
    といっても直接「本当の問題は何ですか?」とストレートに言っても出てきません。
    何が問題なのか適切な問いを立て問題を見つけていきます。
    なぜ、こんなことをするのかというと問題は他にもある場合や、誰かの主観で問題を絞ってしまっている場合があるからです。
    本当の問題は何なのか特定しないと予算や時間の無駄に終わるからです。
    「ホームページを作れば売れる」「チラシを作れば問い合わせが増える」と”モノ”が先導してデザインをお化粧の様な感覚で、「とりあえず見た目カッコよくしました」というケースはよくあります。

    2.目的を明確に決める

    問題を特定したら、目的を明確に決めます。
    問題を解決するのが目的になりますが、ここで決めるのは問題の何がどうなったら問題が解決したとなるのかを決めます。
    数字が具体的に出せれば良いですが、数字として出せるというのは前例という情報があるからこそ良くなった悪くなったという判断ができますが、そもそも前例がない場合もあると思います。
    その場合は無理やり数字に落とし込んでも良い悪いというのは判断できないので何がどうなったら問題が解決したという所を細かく決めます。
    この目的が明確でなくボンヤリしたもので終わると後のタスクも全てボンヤリとしたものになります。

    3.目的達成の戦略を作る

    何をどうしたら目的が達成できるか、具体的な戦略を立てていきます。闇雲に実現不可能な難易度の高い戦略を立てるのでなく、最も実現可能な戦略を立てていきます。
    例えば、売上を上げるのには集客して人数を増やして購入数を増やすのか、単価を従来より上げて売上を増やすのか、それはwebからの売上なのかなど問題に対してアプローチの方法は幾つもあります。
    ターゲットとなるユーザーやユーザーのコンテキスト(背景)、ステークホルダーを考慮しどんなアプローチをしていけば良いか戦略を立てます。
    ですので、ターゲットとなるユーザーを深く知ることが必要になります。ユーザーはどんな事に価値を持って意思決定をするのか、それを調査してデザインしていくのがUX(ユーザーエクスペリエンス)デザインのアプローチでもあります。

    4.ワイヤーフレーム・ラフの制作

    目的を達成する為のチャネルはweb、ポスター、テレビなどあると思います。

    webデザインの場合

    目的を達成するためにユーザーに必要なコンテンツはどんなコンテンツが必要になるか情報の設計していきます。
    コンテンツの設計後、各コンテンツ毎にどういった行動をユーザーにとってもらいたいかCTA(行動喚起)を決めます。
    そして情報の配置(ワイヤーフレーム)を作成します。

    ポスターなどのグラフィックの場合

    こちらも1枚の紙のCTA(行動喚起)を決め、どういった情報を目立たせるか、どういった見た目にするか紙の種類や貼られる場所なども考慮し設計します。

    5.ビジュアルデザイン(見た目)制作

    ここへ来て、ようやく見た目の部分の制作になります。
    目的を達成するために、何を目立たせて何をしてもらうのかを考慮したビジュアルデザインを作成していきます。
    どういったトーンにするのかタイポグラフィやエモーショナル(感情的)な部分も考慮しデザインします。
    ビジュアルデザインの意図はこうした前段階の目的や戦略などがないと、意図はできません。あってもそれはお客様に響かないでしょう。
    なぜなら、目的や戦略がなければ絵に描いた餅と同じですから。

    6.デザインレビュー

    これまで設計した目的や戦略、CTAに沿ったデザインができているかお客様と一緒に対話しながらデザインレビューを行います。

    まとめ

    ざっくり書くと自分なりのデザインの作り方はこういった形ですが、最も大事なところはしっかりと目的や戦略を具体的に決めることです。
    ビジュアルデザインに落としこみをかける時は、より詳細に目的や戦略を落とし込みます。そうでないとデザインに目的や戦略が反映ができません。

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