画像引用:amazon なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?
この本のタイトルの結論からいうと「マネタイズ」の方法をよく知っていたのか、知らないかの差ではないかと著者の方は述べられています。
ピカソの方が「お金とは何か?」に興味を持ち、深く理解していた。
と本の前半はタイトルの「なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?」に触れられて書かれていますが全体の内容としては「お金」とは何なのか?といった所に深く触れられています。
全体を要約すると「生きていく上でお金は必要だけど、お金に縛られて自分の生き方まで縛られては楽しくないよ。」その為には「お金」とは何なのか理解して楽しく生きよう!といった感じです。
お金とは、価値を生み出した貢献の結果として得るもの
昔はモノへの価値としてお金を払っている事が多かったですが、モノで溢れた現代ではモノ+そのモノで得られる情緒的な価値(目には見えない価値)に対価としてお金を使う事が多くなってきました。
webでもこの流れがきていると感じています。
ホームページを作るという事も昔に比べると、HTMLの知識がなくても作れる様になりました。
テンプレートデザインを選んで「ポンッ」といった感じで。
ホームページのシステムもまた、好みの機能を選んで「ポンッ」とできる事が多くなってきています。
こうなると今までホームページデザインやシステムを作っていた会社の価値「作る事」の価値がなくなってきます。
つまりホームページ(モノ)+お客様がそのホームページを持つ事で得られる価値がなければ対価としてお金が得られなくなってきています。
自分たちはお客様に対してどんな価値が与える事ができるのか。強みは何なのか明確に答えが出せない会社は未来がないと本書を読んでいて更に実感しました。
意外と「何で自分たちはお客様に選ばれているのかわからない」といった方たちは多いです。
お金とは価値と信用を数値化したものにすぎない
「簡単にいってしまえば、価値を与えどこからか価値を受け取る流れをつくる事」
この結果が「お金」なんですが、お金でなくても自分にとっての価値があるものと交換できれば、お金は必要なくなります。
例えばそれは物々交換と同じで、相手と自分にとっての価値のマッチングができればお金である必要はないです。
この方が税金も掛からないという利点もあります。
本書ではそれがいわゆるお店で発行していたりする「ポイント」もその一つとしています。
お店の信用をお客様へ価値として提供しています。お金の価値も昔と比べると大きく変わってきていて今では現金というより電子マネーやクレジットカードなど現金を必要としない事が多くなっています。
現金(お金)という実態がなくても色んなサービスへの交換ができているわけです。つまりサラリーマンが給与として得られているお金は自分自身への価値と信用を数値化したものです。
究極は物々交換です。サラリーマンでなくても自分自身に対する価値を高め信用が得られれば現金(お金)は必要なくなります。お金に影響され自分の人生を縛るのはもったいないと思います。
まとめ
ゴッホとピカソどちらも優れた画家ですがマネタイズができているかできていないかで大きく変わることを改めて知らされた一冊でした。一概にマネタイズだけとは限らないですが。
良いもの(自分の価値)を持っていても、それを相手へしっかりと伝えられないと価値の交換(お金への変換)はできません。
デザイナーは画家ではないですが、共通したところもあります。自分はデザイナーとしてどんな価値があるのかそれはただ単純にビジュアルを作っただけではだめということ。なぜそのビジュアルになったのか言語化できて、その結果がついてこなければデザイナーの価値は低いでしょう。
価値を与えどこからか価値を受け取る流れをつくる事をが強く印象に残った本でした。