デザインだけでなく、ほとんどの物事がそうなのではと思うくらい始まりは手を動かす事。
手が止まって考えている様に見えるのは思考停止している状態とは良く言ったものです。
なぜ最初に手を動かすのか?
頭の中を整理をする為
手を動かすという表現をするとITの職場ではパソコンを使う事が手を動かすとよく表現されるのですが、いきなりパソコンを触りだすと、ほとんどの場合うまくいきません。
うまくいかないというのは、モノは作れても根本的な課題の解決には至ってないことが多く後からそれが浮き出てきます。
では、どうするのか?「紙」に要点となる事を書いてきます。
こうすることで問題と言われていることを俯瞰できるようになります。
問題というのは幾つもの事象が複雑に絡んでいることが多く1点だけを見ても解決しません。どの部分が問題に深く関わっているのか先ずは全体を俯瞰し問題個所を洗い出していきます。鳥の目(俯瞰する事)と虫の目(問題個所を注目する事)とよく言われるのですが、この視野を持つことが問題解決に必要です。
紙に何をどう描くのか?
「問題」とは理想と現実のギャップです。
時として、事実が確認できないままに問題と捉え、それを問題化する事もしばしばあります。
「○○が不足しているのが問題です」など良くあると思いますが、現状はどれくらいで、どのくらい不足しているのか。いつから不足しているのか?これらを確認して問題の根幹を辿らないと、根本的な解決に至らない事があります。実際は○○が不足しているのではなく他の所が問題であったり、実は他の人にとっては問題でなかったりという事は多々あります。
そこで、紙に問題が起きている事象や、どのくらい不足しているのか、いつから不足しているのかなどを可視化します。
絵心がある、ないというのは全く必要ありません。事象を丸や繋がりのあるものは線で繋ぐという事をするだけです。これにより問題を俯瞰して見ることができます。
そして問題を解決するためのサービスデザイン(設計)
前述の問題を可視化する事で「問題の文脈」と「問題の箇所」が特定できてきます。
これにより、どいったサービスを提供すべきなのか実行に移るための計画ができます。
この問題の可視化と問題解決の為の計画がデザインの文脈になりデザインの意図になっていきます。
デザインの文脈は利用シーンの把握になる
デザインの文脈がなければ使い勝手の考慮がされていないものになります。文脈がないというのは問題解決の結果だけ提供する形になるので解決すれば良いというデザインになります。これは結果的に、問題は解決するものになっても使い勝手が悪いため利用されないものになりやすいデザインとなります。
デザインの意図は問題と目的が細かく明確でないとできない
問題と目的が明確であると強固なデザインの意図が生まれます。
問題解決が確実にできるかどうかは別として問題解決の実行力が優れたものになります。
ここでいう実行力とはユーザーに行動してもらいたい事をデザインが促すコミュニケーションの強さです。
手を動かすことは基本
マネジメントも経営もデザインも、まずは手を動かして可視化して俯瞰することが大事です。
腕を組んで考えているのは考えている様に自身が思っているだけで実際は何も考えられていないことがほとんど。
まずは手を動かして整理することが良いデザインの一歩となります。