画像引用:amazonすべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術
本書はビジネス上の課題を整理する手法や、それを人に伝える時の手法が書かれていて、まとめると「何事もシンプルにする事がモノゴトの理解を早め、人に伝えやすくなる」そのための整理方法が得られる本です。
この本を自分なりにまとめると「課題解決を行うには以下の3つの要素で課題の本質を理解し、わかりやすく人に伝えることができる」という事が得られる本だと思います。
に記載の整理するための基本の考え方(ダイヤモンド4C)とSの付箋のまとめ方が非常にわかりやすく色んなお仕事に利用できるやり方ではと思いました。
ダイヤモンドの4C
- Clarity(クラリティ):仮説・見通しを立てる
- Color(カラー):分ける
- Carat(カラット):優先度、重みづけ
- Cut(カット):削る・捨てる
この考え方はデザインでも同じで「ああしたい」「これもこうしたい」などといった場合何を優先度をつけてやらないといけないのか、お客様とコミュニケーションをとる際に役に立ちます。
Sの付箋
問題のそれぞれの部分の可視化が行える優れた手法で印象に残った手法。
下記の5つの項目を記載する事で問題から問題解決までの仮説が俯瞰できる。
- 「誰の?」
- 「何が?」
- 「どのようにして?」
- 「どうなった?」
- 「で、要は何がいいたいの?」
「誰のため?」に今回の企画で、
「お客さんが今どんな悩みを抱えているのか?」
どのようにして解決されていくのか?
解決策が実行された結果どうなるのか?
これらをひとことでまとめるとキーワードは何なのか?
これはデザインでいうクリエイティブブリーフになる。つまりデザインの方向性をつくる設計図になります。
課題解決するための理解
課題を解決する為には知識が必要。デザイナーとして色んな業種に関わらせていただく事が多いのですが、その業種の知識が全くないのでは、より良い課題解決のアイデアが浮かびません。
とはいえ、知識を得るのには多くの書籍を読んだり時間がとてもかかります。
そこで本書に記載されている「キラーリーディング」というやり方は非常に役に立つ本の読み方になると思います。
15分で一冊の本を読み切るこのやり方は、インプットとアウトプット両方を行うので、しっかりと記憶に残るやり方だと思います。
- 本を読む事で得たい目的、問いの設定
- 問いに対するキーワードの抽出
- 重要なキーワードの取捨選択
- 問いへの答え1メッセージ
シンプルにまとめてあるとモノゴトが伝わりやすい
人に何かを伝える際に、話が長かったりすると結局何が言いたいのか伝わりづらくなります。
情報が多くなると、どの情報が大事なのか、何が起きているのか大事な事がボケてきます。
デザインもまた同じでダラダラと情報が多いと見る側(受け手)には情報を伝えづらくなります。
本書では問題解決の提案を説明する際にwhat(この提案はどんなものなのか)why(なぜ、この提案をするのか)How(具体的にどんな風に提案を実現するのか)といった形式でまとめる手法が記載されていてデザイナーがデザインの提案をする際も役に立つ内容ではないかと思います。
プレゼンもSの付箋と同じプロセスで伝えると伝わりやすい
- 「誰の?」
- 「何が?」
- 「どのようにして?」
- 「どうなった?」
- 「で、要は何がいいたいの?」
少し異なるのは最初(誰の?何が?)に映画の予告編のように「現状」「変化」「問い」という要素を盛り込む事で聴く人を引き込むということ。
「問い」とは聴く人に「問いかける」構成にする事。例えば「果たして○○できるだろうか?」といった形にする事で聴く人を引き寄せる。
最後の「どうなった?」に関しては提案時なので過去形というよりは「どうなる」という予測の結果を表現する形で良いかと思います。
「どのようにして?」は具体的な方法を3つ用意し具体策と、どうなるのかといった結果をまとめる。
こうする事でストーリーのあるプレゼンの骨子ができる。
まとめ
デザインを作るうえでも、本書は「整理の仕方」「伝え方」など参考にできる部分は多いと思います。
キラーリーディングは読書会のやり方などweb上でも少ない中、限られた時間で行えるやり方ではないかと思います。
情報の整理の仕方など改めて良い知見を得られる一冊でした。
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