画像引用:amazon小さな会社 儲けのルール

大手企業の実績を本にしたものや海外の手法を取り入れた経営の本が多い中、小さな会社向けの経営戦略が書かれている珍しい本ではと個人的には思っている本です。
起業を考えている方にはとても参考になる本です。

自社より大きな会社と同じ価値を提供していては負ける

当たり前のように聞こえるけども気づかずにやっている事が多いのでは。
例えばホームページ制作とかであれば企業でなくても個人で勿論できるわけですが、金額が同じで企業と個人でホームページ制作ができるという同じ価値の提供であれば一般的に選ばれるのは企業でしょう。個人の方の情報が何もなければ当然、個人より企業の方が信用が高いです。
つまりホームページが制作できますと個人事業主が謳ったところで現在ではクラウドソージングなどあるわけで、それだけで価値を出す事は非常に難しいわけです。
自社より大きな会社に対抗するには違う価値を提供できなければお客様から選ばれません。それは例えば制作費用が安い、品質が高い、短納期などいろんな価値があります。
その価値はどうやって見つけるのか、その価値を見つける一つに価値を細分化し、絞り込みそれを中心の価値として提供する。
サラリーマンから起業した場合など勘違いを起こしやすいのはこういう所で、どんなにスキルがあっても、どこがどんな風に優れているのか訴求できなければ誰も相手にしてくれない。起業したばかりであればネームバリューもない、実績もないなど、かなり不利な状況にあるという事を意識していなければいけない訳で、本書はその事を指摘してあります。

小規模一位を狙う

規模が小さいのであれば小さいなりに細分化した小さな分野でまず一位を狙う。
その為に自社の強みは何なのか、ニーズはあるのか、どこのどんな人にどんな風に売っていくのか戦略を立て実行していく。
強み、ニーズ、どこのどんな人にどんな風に売っていくのかこれを具現化したものがデザインで、デザイナーがデザインを考える時と同じだとでデザイナーであれば馴染みのある内容かと思います。

所感

これから起業を考えている方には、小さな会社での視点で経営を描かれている書籍は少ないのでとても参考になる内容が多いのではないかと思います。
若しくはデザイナーであれば馴染みのある考え方に近いものがありますが、経営者という立場で更に俯瞰してデザインを見るきっかけができる書籍ではないかと思います。
デザインの本ではないですが、こういった経営の視点でデザインが見れると更に顧客視点でデザインをする事に繋がると思います。

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