課題解決からのビジュアルデザインへの落とし込み方

  • デザインは課題解決と言われますが、これは広義の意味でのデザインで見た目などの狭義の意味でのビジュアルデザインは課題解決の為の手段になります。
    例えば、「もっとイベントを活性化させたいんだよね。その為に集客したいんだけど」といった課題があった場合、「集客のためにまずはポスターを作りましょう!」といってポスターをデザインするデザイナーもいるし、「ホームページを作って告知しましょう」というデザイナーもまたいると思います。割とでもこういった話をするのは営業さんが多く、作業はデザイナーがやるといった形が多いのかと思いますが、このとおり、狭義の見た目のデザインは課題解決の手段になります。

    課題は複数の課題が絡み合ていることが多い

    例えばwebの場合「思った以上に集客ができてなくて、売上が伸びないんだよね。デザインも使い勝手も良くないし。」といった課題とかはよくあるんではないでしょうか?
    見てのとおり、この内容だけでも幾つも課題があります。

    • 集客ができていない
    • デザインが悪い
    • 使い勝手がよくない

    では、全部やれば課題が解決できるのかというと、そんな事はなく時間も費用も大きくなります。
    且つこの内容はお客様が思っている内容であって、これを直接鵜呑みにしてサービスを提供しても課題が解決できるとは限りません。
    HCD-NETのコラムにもありますが熱があるから熱を下げるといった症状に対する単純な課題解決では、その場しのぎでしかなりません。熱が下がったからといって根本的な病は解決したのかというとそうではないですよね。

    HCD-NET「症状と病理」

    それは本当に課題なのか?

    集客できれば売上が上がるのか?デザインが良ければ売上が上がるのか?使い勝手がよければ売上が良くなるのか?まずはどれが課題なのかを調べること。
    場合によってはwebでないチャネルに投資した方が売上が上がる事もあると思いますし、本当の課題はもっと別な所にある事もあります。
    売上を上げるには幾つも方法があると思います。前述のチャネルも複数あると思いますし、その中でもどういう風にアプローチしていけば良いか分解して考えて実行する事が大事です。

    そして戦略立案

    課題がわかったら、どんな状態になれば問題がなくなったといえるのかゴールを考え、具体的に定義します。
    そして解決するのにどんな人にどういったサービスを提供していくか戦略を立てていきます。
    ここまできてビジュアルデザインの骨組み(基礎)ができます。
    骨組みというのは、いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにしてサービスを利用するのかコンテキスト(利用背景)ができます。
    この骨組みがないとビジュアルデザインの意図(なぜ、そのデザインに至ったのか)が言語化できません。
    骨組みがなくてもビジュアルデザインはできますが、しっかりと言語化できる意図はないでしょう。この骨組みがないというのは戦略とデザインが分離している事を指します。
    つまり、見た目だけ整えました。課題解決は別ですと言っているようなものです。これでは何も解決しません。
    今回のターゲットなる人はどんな生活をしていて、どんな事に価値観があって、どんな時にサービスを利用するのか。その上で課題解決に必要な重要な情報は◯◯だから、これを目立たせないといけないといった落としこみがなければビジュアルデザインが課題解決に貢献することはないでしょう。

    まとめ

    一般的なデザインのアプローチを見ると、前述の戦略やデザインの骨組みの部分をやらずにデザインしている事がほとんどです。
    デザイナーであっても「デザインは見た目だけだと思っていた。」という方もいらっしゃいます。
    見た目だけの表現であれば、それはアートであってデザインではないです。デザインは課題を解決するものです。

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